指向性グラフの出力

DrawP で描いたグラフはそのままでも十分に説得力のあるものですが, やはり配布資料などに図形として取り込み,説明の文章などをつけたくなるものです. DrawP ver 2.0 では以下の 3 種類の方法でグラフを出力することができます.
  1. PostScriptファイルの印刷できるプリンタへの出力
  2. PS 形式でのファイルへの出力
  3. Tgif Object 形式でのファイルへの出力

注意:1, 3 はUNIX 版のみの機能です.


1. プリンタへの出力(UNIX 版のみ)

DrawP で描いたグラフはそのままプリンタへ出力することができますが, 出力先のプリンタは次の条件を満たしている必要があります. Unix の環境がある程度整っていれば(TeX で文章を書いて印刷しているなど) 印刷できるはずです.あなたの環境で PostScript(PS) ファイルが 印刷できるかどうか分からない場合は,あなたの環境の管理者に尋ねて下さい.

印刷できることが確認できたら実際に印刷してみましょう.

File - Print メニューを選択すると,プリンタ指定画面が現れ ます.ここでは次の二つを指定することができます.

出力先のプリンタ名は,初期状態では環境変数 PRINTER に指定されているプリンタ名になります. 出力の際には画面表示の(おおよそ)何倍の大きさで出力するかを指定できます. 初期値では 1.0 ですが,値を変更することにより自由に大きさを変更することが できます.プリンタ名,出力サイズを確認したら, "Print" を押して下さい.これで印刷は完了です. Print Window Image

出力サイズは初期状態では 1.0 になっています.この値は, 初期状態のウインドゥの大きさで半円形グラフを描いて A4 用紙に出力するとほぼ横幅一杯に印刷される値です.あまり 大きくすると紙からはみ出してしまいますのでご注意下さい.
ちなみに DrawP の出力ファイルはカラーの PS ファイルですが, 白黒のプリンターで印刷した場合には線が全て 黒の実線になってしまいます.この場合には線の太さを変えて出力するか, Tgif Objectファイルとして出力 して,Tgifで線の種類を変更して下さい.

[ページトップ| ]へ行く




2. PS ファイルの出力

Unix 上で最も有名な文書整形アプリケーションは LaTeX であろうと思います. LaTeX には図形などを扱うコマンドがあり,それを用いて図形を描くことは できますが.プログラムを組むのと同じような感覚であることと,複雑な図形を 描きたい場合や,データをグラフ化したい場合などにはとてもコマンドで 描くことはできません.その代わりに,LaTeX では PS と呼ばれる ファイル形式のファイルを取り込む機能が備わっています.PS ファイルは GnuplotTgif などのアプリケーションが 出力できますので,様々な図形を描き,それを文章中に取り込めるのです.

DrawPPS ファイルを出力することのできるアプリケーションです. DrawP の出力した PS ファイルは LaTeX に取り込むことはもちろん, そのままプリンタを使用して印刷することもできます.カラープリンタであれば 各種の色で描いたグラフをそのまま出力することができますので, 非常にきれいな結果を得ることができるでしょう.

PS ファイルの出力は非常に簡単です.

File - Save as - PS File メニューを選択すると, PS ファイル出力画面 になります.初期値では最後にデータを読み込んだディレクトリに "DrawP.ps" という名前で保存するようになっています. 保存の際には出力ファイルサイズを指定することもできます. 出力ファイルサイズはプリンタに出力する際と同じで, 画面表示に対する相対値で指定して下さい.作者のお勧めサイズは次の通りです.

LaTeX に張る場合 0.6
OHP で使用する場合 1.0

PS Generating Window Image

[ページトップ| ]へ行く


3. Tgif Object ファイルの出力

Tgif は X Window システム上で動作する フリーの図形描画ツールであるにも関わらず,市販の PC 用アプリケーションをも凌ぐ ほどの優れた機能を持っています.Tgif の ver. 3.0 からは 文字の伸長などもできるようになり,単なる図形の描画ツールの域を既に 飛び出していると言っても過言では無いでしょう.前述の用に LaTeX では Tgif の出力する PS ファイルを取り込むことができますので, LaTeX を使って文章を書く人には手放すことのできないツールの一つです.

DrawP では Tgif の図形情報保存ファイルである Objectファイルを出力することができます.この Object ファイルを Tgif で編集することにより,DrawP ではできない, コメントをグラフに書き込むことなどが可能となります.

Object ファイルを出力するには, File - Save as - Tgif Object File メニューを選択して下さい.すると,Tgif Object ファイル出力画面 が現れます. Tgif Object ファイルは Tgif で自由自在に 編集することが可能ですので出力サイズの指定などはありません.


Tgif Obeject File Generating Window Image


***注意***
DrawPTgif Object ファイル出力機能は 非常に簡易的なものです.DrawP で描いたグラフをそのまま Object ファイルとして出力しているのではなく,ある制限の下でファイルを出力しています. その結果,DrawP でのグラフと Tgif でのグラフとでは 若干見た目が異なることがあります. この辺はご愛敬と今後の課題ということでお許し下さい.

このズレの理由は,Tgif Object ファイルの出力機能が Tcl/Tk の機能として含まれているものではなく,作者がTgif のソースコードや出力された Object ファイルを見ながら DrawP に機能を付加したためです.この機能に関しての問い合わせは 作者 に直接お願い致します. Tgif の作者や,Tcl/Tkの作者・関係者などには 絶対に質問のメールを送ったりしないで下さい.

"指向性グラフの出力" おわり


インデックス
  1. DrawP の扱えるデータ形式
  2. データの読み込みとグラフの描画
  3. グラフ形式の選択
  4. 描画データの処理
  5. 指向性グラフの出力(このページ)
  6. オプション
  7. ショートカットキー一覧
  8. バグ報告,並びに最新版の入手方法
  9. 今後の予定
[ DrawP ホームページへ| 植田のホームページへ]

Copyright (C) 1997 UEDA Hiroyuki. All Rights Reserved.