インストールについて

はじめに

このパッケージをビルドすると、以下のプログラム群が作成されます。

yaskkserv_simple
もっともシンプルなサーバ
yaskkserv_normal
一般的なサーバ
yaskkserv_hairy
なんでもありサーバになる予定
yaskkserv_make_dictionary
yaskkserv 用辞書変換ユーティリティ

インストール

大抵の環境で、

$ ./configure
$ make

でビルドできます。 configure は Perl スクリプトです。 Perl がない場合は後述の Makefile.noperl を使用します。

インストールすると PREFIX/bin にツールが、 PREFIX/sbin にサーバがインストールされます。

インストールするバイナリごとに仮想ターゲットを用意しています。

# make install
# make install_normal
(ツールとサーバをインストールします。 yaskkserv_normal は yaskkserv という名前でインストールされます。)

# make install_simple
(ツールとサーバをインストールします。 yaskkserv_simple は yaskkserv という名前でインストールされます。)

# make install_hairy
(ツールとサーバをインストールします。 yaskkserv_hairy は yaskkserv という名前でインストールされます。)

# make install_all
(ツールとサーバをインストールします。 yaskkserv_simple, yaskkserv_normal と yaskkserv_hairy はそのままの名前でインストールされます。)

Perl が無い場合は Makefile.noperl を手で編集して、

$ make -f Makefile.noperl

でビルドできます。インストールは Perl がある場合と同様で、

# make -f Makefile.noperl install_all
(ツールとサーバをインストールします。 yaskkserv_simple, yaskkserv_normal と yaskkserv_hairy はそのままの名前でインストールされます。)

のように実行します。

注意が必要な点

gcc-3.3 系 + メモリが少ない機械ではコンパイラのバグを踏んでビルドに失敗することがあります。 gcc-4 系を使うか、メモリの多い機械でビルドする必要があります。作者の環境ではメモリが 256M の機械ではビルドに失敗、 512M の機械では成功します。

configure オプション

--gplusplus=G++
g++ の実行ファイルを指定します。特定バージョンの g++ を使う場合に便利です。
--help
使用法を表示します。
--enable-google-japanese-input
yaskkserv_hairy の google japanese input を有効にします。(デフォルト)
--disable-google-japanese-input
yaskkserv_hairy の google japanese input を無効にします。
--enable-google-suggest
yaskkserv_hairy の google suggest を有効にします。
--disable-google-suggest
yaskkserv_hairy の google suggest を無効にします。(デフォルト)
--enable-syslog
syslog 出力を有効にします。 (デフォルト)
--disable-error-message
syslog 出力を無効にします。
--enable-error-message
エラーメッセージ出力を有効にします。 (デフォルト)
--disable-error-message
エラーメッセージ出力を無効にします。ヘルプメッセージ等も表示されなくなるので注意が必要です。
--precompile
プリコンパイルヘッダを使用します。
--prefix=PREFIX
インストールディレクトリを指定します。

つかいかた

まず yaskkserv_make_dictionary で専用の辞書を作成する必要があります。

$ yaskkserv_make_dictionary SKK-JISYO.L SKK-JISYO.L.yaskkserv

以上の操作で SKK-JISYO.L から SKK-JISYO.L.yaskkserv が作られます。

作成した辞書を指定してサーバを起動します。

$ yaskkserv SKK-JISYO.L.yaskkserv

google japanese input を辞書として使う

google japanese input を有効にして --google-japanese-input=dictionary オプションを指定した場合、 yaskkserv_hairy では、辞書に「https://www.google.com」を指定できます。 https ではなく「http://www.google.com」を指定した場合は http でアクセスします。

$ yaskkserv --google-japanese-input=dictionary https://www.google.com

同様に google suggest を有効にした場合、辞書に「https://suggest.google.com」を指定できます。

$ yaskkserv --google-japanese-input=dictionary https://suggest.google.com

辞書は複数指定できます。

$ yaskkserv --google-japanese-input=dictionary LOCALDIC https://suggest.google.com https://www.google.com

google への問い合わせは --google-cache オプションでキャッシュすることも可能ですが、応答時間の違いから過去に変換した文字列を推測される恐れがあります。

ローカル辞書に見付からなかったときのみ google にアクセスする

--google-japanese-input=notfound オプションを指定すると、辞書に候補が見付からなかったときにだけ google japanese input を検索します。以下のような組み合わせが可能です。

辞書に候補が見付からなければ google japanese input に https でアクセス。

$ yaskkserv --google-japanese-input=notfound LOCALDIC

辞書に候補が見付からなければ google suggest に https でアクセス。

$ yaskkserv --google-japanese-input=notfound --google-suggest LOCALDIC

辞書に候補が見付からなければ google suggest の次に google japanese input に https でアクセス。

$ yaskkserv --google-japanese-input=notfound-suggest-input --google-suggest LOCALDIC

辞書に候補が見付からなければ google japanese input の次に google suggest に https でアクセス。

$ yaskkserv --google-japanese-input=notfound-input-suggest --google-suggest LOCALDIC

--use-http オプションを付けることで https ではなく http でアクセスできます。

詳細は配布サイトで解説しています。


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